映画『白鳥とコウモリ』を観た。
本屋に原作が並び始めたころから、東野圭吾であることは大前提としてタイトルが気になっていた。白か黒か判断つきにくいものを扱わせたら一級品である。
原作は未読のまま、映画公開がやってきたのでムビチケを購入して鑑賞。最近映画料金高すぎて正規料金では気軽に観れなくなってきたよね、ほんまに……。そんでもって久しぶりに映画を一人で観た。元々たくさん観るタイプでもなく、最近は観たい映画があると話せば恋人が一緒に来ることが多かった。レイトショーでひとり映画を観ると「独身時代に戻ったみた~い!」と思いキャッキャしたが、別に今も独身なのだった。何を言っているんだ?
映画の感想としては、想像していたものとは少し違ったかな、という感じ。もう一回観ないと、現状では細かい部分は拾いきれていないなと思った。勝手に複雑なストーリーゆえに泣ける作品なのかと想像してしまったが私は泣かず。登場人物は泣いていたが。
そしてミステリ部分は登場人物が多いのと2つの事件を行き来することもあり、整理するのに時間がかかってしまった。重要なシーンなんだろうが、ちょっとこちらは追いつけていないのですが……一旦今までの出来事を表にして出してもらえません??みたいなシーンがあった。追いつけなかったのは普通に悔しい。セリフシーンが多く、レイトショーゆえに眠たいのもあってうまく咀嚼できていなかったなぁという反省が大きい。ややぼんやりしてしまった。原作を読んでから行くべき作品だったか。ラストシーンに差し掛かるまでには事件の全容は把握はできた。できたが、感情の部分までは追いつかなかったので、東野圭吾が絶賛したというラストシーンで一緒に感動するまでには至れなかったな~。無念。出直してきますね……。
でもこういう状態って原作を読む動機になるので悪くない。細かい部分は原作から拾おうと思いましたとさ。ていうか原作上下巻なんだが。そりゃあ映画一本で全部説明するのは無理があるよなぁ~、そう考えるとうまいこと整理してあると思う。
ちょこっとネタバレ風味の話だが、三浦友和さんさぁ……いつも犯人だったり犯人じゃなかったりしてさぁ!我々を惑わして!なんなん!と思った。本当にすごい俳優さんですね。出てるだけで犯人だろ、という分かりやすい怪しさはないのに、何か重要なところで噛んでくる役者さんだよなぁ。えぇ、私は『流星の絆』の話もしているんだよ……。そう思うとミステリ作品によく出ておられるのだな。いつもお世話になっております。
今回の映画で個人的に一番よかったシーンは倉木親子のシーンだったな。とても良かった。
松村北斗は特別にファンというわけではないが、観たい映画に出ているのでたまたま観ている。前回の『ファーストキス』に引き続き。『ファーストキス』では松たか子の伴侶役を違和感なくできているの凄すぎるだろうと思っていたが、今回は見事にベンチャー企業の若手社員を演じていて、なんか一周回って憎かったもんね(?)私はスーツフェチだが、なんだろう、スーツのインナーに白T着ている若手ってあんまりいただけないですわねと思うなどした。松村北斗に何も関係のない感想。
あと、井川遥と風吹ジュンが親子すぎて……顔が似ているというよりは空気感の纏い方が一緒で素晴らしかった。演技が現実を超えていた。
また、今田美桜の低めの声、良い。『いちばん好きな花』の時の落ち着いたトーンが好きだったので今回も良かった。
今田美桜演じる美令が「私の父はそういう人間なんです」と断言するシーンがあるが、いや、私は私の父に対して「そういう人間なんです」と言えること何も無ェ!!と思いながら聞いた。そう言えるくらいに父の解像度が高い娘で素晴らしいよ。まあ、お父さん弁護士だしきっちりしていることは分かるか。案外身近な人間だからこそ断言するの難しくない?とは思うけどね。例えば「いつも車を使って通勤している」みたいな事実ベースのことなら答えられるけど、「こういう状況の時にどうするか」というAもあればBもあるよねみたいなものは難しくないか。でもどこか滲む違和感、くらいは分かるか。もちろん分かりたいけどね。
次に読みたい小説かつ観たい映画は『汝、星のごとく』なんだが、どうやらこちらにも松村北斗がいるんですねぇ……。なぜか毎回出会ってしまうループものみたいになってきた。
あ、あと『白鳥とコウモリ』と監督が同じということで『正欲』も改めて観たい。

